Abstract
食事の魅力は美味しさや料理自体の見た目など調理の出来のみならず,盛り付けや食器の選択などの提供 方法との組み合わせによって形成される.特に提供方法においては,器は見栄えの評価に大きな影響を与える.しか し,器の選択では見栄えだけでなく,料理の形状や性質との適合性を考慮しなければならず,最適な器は自身が料理 を振る舞う相手,行事などの状況・背景や用途などの食事のコンテキストにも依存する.そのため,料理に対する知 識や経験が少ない人にとっては難しい課題である.そこで,料理と器の関係性を分析し,盛り付けに関する知識や経 験を有していない調理者への器の選択支援を目指す.その端緒として,本稿では料理と器の調和に着目し,料理と器 それぞれの領域とその色ヒストグラムの関係について調査する.