雑誌記事

深層学習を用いたコミックの内容推定

Abstract

コミック画像を対象とした情報抽出は,対象となる画像が白黒の線画で表現されていることや,描画内容に誇張や簡略化などコミック特有の技法が用いられていることなどの理由により,写真などの自然画像に比べて難しく,SIFTやHOGなど従来画像処理で用いられてきた特徴量を用いるだけでは十分な精度が得られなかった.しかし近年,コミックに対して深層学習を応用した手法が提案され,大きな精度向上が図られるようになってきている.それに伴い,コミック画像中の物体認識や抽出だけでなく,ストーリーの解釈や推測となどのより内容に踏み込んだ応用が行われている.本稿では,こうしたコミックの内容推定における深層学習の研究動向について紹介する.

Information

Book title

日本画像学会誌

Volume

58

Pages

528-537

Date of issue

2019/10/10

DOI

10.11370/isj.58.528

Citation

朴 炳宣, 松下 光範. 深層学習を用いたコミックの内容推定, 日本画像学会誌, Vol.58, No.5, pp.528-537, 2019.