Abstract
本研究の目的は,実空間において複数のユーザが1つの共有画面に対してad hocに利用可能なポインティング手法の実現である.複数人によるポインタの同時操作では,利用人数の増加にともなってユーザが自身のポインタを見失いやすくなることや,ユーザの人数分のポインティングデバイスが必要になるといった問題がある.そこで本研究では,指定されたURLにユーザが自らのスマートフォンでアクセスすることで,そのスマートフォンをポインティングデバイスとして利用可能にする手法BYOP(Bring Your Own Pointer)を提案する.この手法では,スマートフォンに標準搭載されているセンサのみを用いてポインティング位置を判断している.本稿では,既存のジャイロマウスや光学マウスとの比較実験,ならびにISO9241-9に基づく性能評価実験を通じて,提案手法の有用性を確認した.
Information
Book title
情報処理学会論文誌
Volume
62
Pages
680 - 688
Date of issue
2021/02/15
ISSN
1882-7764
Citation
佐藤 光起, 松下 光範. Bring Your Own Pointer: 複数の携帯端末によるad hoc なマルチポインティング手法, 情報処理学会論文誌, Vol.62, No.2, pp. 680 - 688, 2021.