学位論文

2022年度松下研究室卒業論文集

Abstract

関西大学総合情報学部松下ゼミは2009年にインタラクションデザインを学ぶゼミとして発足しました. 2022年度の卒業生は,13期生になります.この間,松下ゼミでは(1)インタラクティブ情報アクセス技術,(2)実世界指向インタラクション技術,(3)人の行動変容を促す技術,を中心に研究活動を行ってきました.インタラクションデザインという学問の特徴から,対象とする領域は広いですが,その根底には共通した問題解決の方法論があります.ゼミの卒業生はこの方法論を理解・実践し,社会に役立てていくことが期待されています. 2022年度は,Covid-19の影響がようやく落ち着き,ゼミ活動や学会発表が完全ではないものの徐々に平常化してきたと実感する1年でした.まだ研究交流会やゼミ旅行が元通りになるには至っていないものの,研究をすすめることが困難な状況からは脱し,学会や研究会もオンラインだけでなく,ハイブリッドでの開催が多くなってきたように思います.必然的にプレゼンテーションや研究遂行に求められるスキルも以前より高いものが求められるようになり,ICTツールの使いこなしが今後の研究活動,ひいては社会に出てからの活動に大きな影響を及ぼすであろうことが実感されるようになってきたのではないでしょうか.このような環境の下,無事に卒論を完成させた学生の皆さん,お疲れさまでした. 世の中を鑑みると,研究の高度化の速度はますます早くなっています.数年前であれば研究テーマとして一年かける価値のあった技術が,手軽に入手可能なツールとして提供され誰でも簡単に利用できる状況にあります.特に2022年度は画像生成系AIや大規模言語モデルが社会に大きなインパクトを与えた年でした.人工知能を始めとする情報学の研究分野はその進歩が加速しているように思います.今回,卒業研究で取り組んだ研究も数年後には陳腐化してしまうかもしれません.けれども,様々な関連論文を読み解き,アイデアを発想し,それにもとづいてシステムを実装したり実験を計画したりすることで得た経験は各々の人生の中で今後も活きるものだと確信しています. 13期生の皆さんの今後の活躍を期待しています.

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Date of presentation

2023/11/22

Citation

. 2022年度松下研究室卒業論文集.