パネル討論

インタラクション教育をどう教えるのか、どう学ぶのか

Abstract

計算機の能力の向上やネットワークインフラの普及に伴い、様々なシステムやサービスが雨後の筍のごとく提案され、インタフェース/インタラクション研究は活況を呈しています。情報学分野や工学分野をはじめ、認知科学や心理学、デザイン学など様々な学問分野の研究者がこれにコミットし、分野の裾野も大きく広がってきています。この状況は学問の発展という観点からは歓迎すべきものですが、一方で初学者がどのように取り組めばインタラクション研究の全貌を俯瞰できるようになるかわかりづらくなっているように思われます。それを教える側の教員としても、自分のバックグラウンドに拠って教えるのみでは、学際領域であるインタラクション研究の真髄を伝えることが難しく、ともすれば場当たり的なアイデア勝負か車輪の再発明的研究を行ってしまいがちになり、その結果「研究分野は活況なれど学問としての体系化は遅々として進まず」という状況を招く懸念があるように思われます。 このような状況を鑑みると、学生などの初学者に、限られた時間で効率的に「インタラクション研究とは何ぞや」という本質を教えるための方法論や体系の整備が重要な意義を持つといえるでしょう。本談話会では、参加者間でこのような問題意識を共有するとともに、この難題に様々な角度から取り組んでこられた諸先生方の知見をご披露いただくことで、解決の糸口を共に探ることを目的とします。

Information

Book title

ヒューマンインタフェース学会インタラクションのデザインと評価専門研究委員会・ユビキタスインタフェース &アプリケーション専門研究委員会合同研究談話会

Date of issue

2010/04/22

Date of presentation

2010/04/22

Location

東京都小金井市(東京学芸大学総合メディア教育館)

Citation

松下 光範, 加藤 直樹, 山崎 真湖人, 渡邊 恵太, 杉原 敏昭. インタラクション教育をどう教えるのか、どう学ぶのか, ヒューマンインタフェース学会インタラクションのデザインと評価専門研究委員会・ユビキタスインタフェース &アプリケーション専門研究委員会合同研究談話会, 2010.