撮影行為をトリガーとする物語鑑賞アプリケーションにおけるユーザの回遊行動の分析

Abstract

本研究の目的は,物語鑑賞を通じて地域スポットへの関心を高め,訪問者の回遊行動を促進することである.これまでに,物語と現実の「場所の接点」を活用した街歩き型アプリケーションが提案されていたが,スポットへの関与が表層的にとどまり,離脱率が高いという課題があった.この課題を解決するため,本研究では撮影行為を通じた「行為の接点」を導入し,物語進行とユーザの能動的行為を結びつける新たな体験設計を試みた.本稿では,離脱率について従来手法との比較を行うとともに,提案手法を用いたアプリケーションのログから,ユーザの回遊傾向やアプリの使用パターンについて分析した.その結果,離脱率の改善が確認され,撮影行為の導入がユーザの自発的な行動や計画的な回遊を促すことが示唆された.

Artifacts

Information

Book title

情報処理学会研究報告

Volume

2025-HCI-213

Pages

1-8

Date of issue

2025/06/11

Date of presentation

2025/06/19

Location

東京都文京区(東京大学山上会館)

ISSN

2188-8760

Citation

徳丸 晴天, 松下 光範. 撮影行為をトリガーとする物語鑑賞アプリケーションにおけるユーザの回遊行動の分析, 情報処理学会研究報告, Vol.2025-HCI-213, No.28, pp.1-8, 2025.