パネル討論

テキスト処理で「できること」と「すべきこと」

Abstract

シンポジウム「デジタル理学療法の組織活用:教育・管理・研究を繋ぐ新たな地平」の講演.  【概要】 コンピュータの普及により、理学療法分野でも診療録やアセスメント文書など日々の実践の中で生まれるテキストデータが電子的に蓄積されるようになってきている。これらの情報は、従来は主に個々の理学療法士が自身の学習や臨床検証のために用いられてきたが、蓄積が進むことで、統計的な処理により理学療法士全体の知識基盤として活用できる可能性が広がる。一方で、理学療法に関するテキストは記述の個人差が大きく、同じ内容でも用語や表現に揺れがあるため、機械的な処理には困難が伴う。また、記述の背景には文脈や判断が影響するため、単純なキーワード抽出では本質が捉えられないことも多く、目的や解釈を持たずに形式的な処理を行っても、効率性や有用性に疑問が残る場合がある。本講演では、テキスト処理によって「何ができるか」ではなく、理学療法士の専門性向上や患者の利益の視点から「どのように活用すべきか」をについて話題提供する。

Information

Book title

第3回デジタル理学療法研究会学術大会

Date of issue

2025/06/29

Date of presentation

2025/06/29

Location

東京都文京区(順天堂大学)

Citation

松下 光範. テキスト処理で「できること」と「すべきこと」, 第3回デジタル理学療法研究会学術大会, 2025.