Abstract
本研究は,物語作品の創作支援を目的として,読者が読み進める時間(物語言説)と登場人物の過ごす時間(物語内容)の登場人物の関係性の変化をインタラクティブに可視化し,物語構造としての登場人物の関係性の変化を把握する手法を提案する.物語作品の登場人物間の関係性を可視化する手法として相関図があるが,その多くは静的であり関係性の変化については相関図だけではわからない.また,物語には「読者が読み進める時間」と「登場人物の過ごす時間」という2種類の時間軸が存在するため,物語作品を読み進める時間軸に沿った関係性の変化を可視化するだけでは物語構造を十分に把握することは難しい.提案手法では,登場人物間の関係性をネットワーク図で表現し,物語言説と物語内容のそれぞれの時間軸をタイムラインとして可視化し,物語言説のタイムラインに付与したスライダー機能により関係性を変化させる.本手法の機能の有効性を検証した結果,登場人物間の関係性やその変化を理解することができる一方で,時間構造の可視化については改善の余地があることが明らかとなった.
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Information
Book title
情報処理学会エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2024論文集
Pages
342 - 347
Date of issue
2024/08/26
Date of presentation
2024/09/03
Location
北海道江別市(北海道情報大学)
Citation
宮川 栞奈, 藤川 雄翔, 松下 光範. 物語の展開に伴う登場人物間の関係性変化のインタラクティブな可視化手法の検証, 情報処理学会エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2024論文集, pp.342 - 347, 2024.
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