予稿集

コミックのシーン言語化を目的とした読者の解釈と表現に関する調査

Abstract

本研究の目的は,コミック内の特定の内容を含むシーンを検索可能にすることである.本稿ではその実現のための基礎検討として,シーンの言語化に関する調査を行った.各シーンに登場するキャラクタの行為を記述項目に沿って実験協力者に言語化してもらい,得られた言語表現のバリエーションや特徴の観察を通じて,統一性のあるシーンの言語データの作成が可能かを (1) 登場頻度に基づいて主体となるキャラクタが記述されているか,(2) 少女漫画の特徴である登場キャラクタの心情の動きが記述されているか,(3) 心情の動きが記述されたシーンに漫符が現れているか,(4) シーン内の言語データが記述に用いられてるか,の 4 つの観点から検証した.その結果,(1) 登場頻度に基づいてシーンの主体となるキャラクタが記載されている,(2) キャラクタの感情ではなく行動が記述されている,の2つの観点において統一性が見られた.

Artifacts

Information

Book title

電子情報通信学会第3回コミック工学研究会

Pages

1-4

Date of issue

2020/03/11

Date of presentation

2020/03/11

Location

オンライン(Covid-19 のため原稿公開のみ)

Citation

井上 須美, 朴 炳宣, 松下 光範. コミックのシーン言語化を目的とした読者の解釈と表現に関する調査, 電子情報通信学会第3回コミック工学研究会, pp.1-4, 2020.