予稿集

偏光板を用いた影の性質を拡張するインタラクティブアート表現の検討

Abstract

本研究の目的は,影の性質を拡張するインタラクティブアート表現の提案である.影は古くから影絵芝居や影踏みなどのエンタテイメントとして親しまれており,近年では影をテーマにしたインタラクティブアートが多数制作されている.本稿では,偏光板 2 枚の偏光方向を直交させると黒色に見えるという性質を利用して,黒いオブジェクトにライトを当てた時に外観とは異なる影を出現させるインタラクティブアートの表現手法を検討する.黒色いオブジェクトから,絵柄の付いた影,色の付いた影,光源の方向によって絵柄が変化する影,光源を遮蔽した物体の手前側にも現れる影の 4 種類の拡張影の表現を可能にした.また,制作した拡張影に対する体験者の気づきの調査を行った.その結果,絵柄と色の付いた影は高い割合で認識されるが,その他の 2 種類の拡張影の認識は難しいことが分かった.

Artifacts

Information

Book title

情報処理学会研究報告

Volume

2019-EC-51

Pages

1-5

Date of issue

2019/02/22

Date of presentation

2019/02/22

Location

兵庫県三田市(関西学院大学)

Citation

住友 梨花, 赤星 俊平, 松下 光範. 偏光板を用いた影の性質を拡張するインタラクティブアート表現の検討, 情報処理学会研究報告, Vol.2019-EC-51, No.7, pp.1-5, 2019.