研究報告

オンライン学会と対面学会参加者の発信内容の特徴の分析 ―Twitter データにおける頻出語句の比較―

Abstract

【はじめに】近年、学術団体主催の学術大会においてSNSが積極的に利用されている。日本神経理学療法学会学術大会でも第18回大会(2020年)以降、学会公式Twitterアカウントがハッシュタグ#JSNPT2020を使用し、学術大会の内容等に関する意見交換が盛んに行われている。本研究では、コロナ禍でオンライン形式の開催となった第18回大会(2020 年)、第19回大会(2021年)と、対面形式の開催に戻った第20 回大会(2022年)に関するツイート内容を比較し、学術大会の開催方式の相違が参加者の発信内容にどのような影響を及ぼしたかを明らかにする。【方法】分析対象は第18回大会の#JSNPT2020、第19回大会の#JSNPT 2021、第 20 回大会の#JSNPT2022の付されたツイートである。Twitter 上で各ハッシュタグの付されたツイートの収集後に形態素解析により頻出語句を抽出し、ハッシュタグごとの頻出語句の出現傾向を比較した。【結果】各ハッシュタグに関する総ツイート数は#JSNPT2020が829件、#JSNPT2021 が480件、#JSNPT2022が5223件であった。頻出語句の各ハッシュタグにおける出現順位と出現回数(#JSNPT2020/2021/2022)は「学会」1/2/1位・258/114/1707回、「先生」2/1/2位・184/135/1275 回、「参加」7/11/3 位・105/54/1154 回、「思う」3/13/4 位・144/48/745 回、「神経」4/6/7位・134/89/550回、「発表」20/5/8 位・53/94/464 回などであり、概ね上位20語前後までの頻出語句は各ハッシュタグにおいて共通する傾向にあった。#JSNPT2022で特徴的な頻出語句の出現回数(#JSNPT2020/2021/2022)は「現地」5/5/256 回、「楽しむ」19/6/237回、「対面」4/8/237回、「会う」2/6/213 回などであった。#JSNPT2022において「現地」「楽しむ」「対面」「会う」の語句を含む計943件のツイートの内容は「対面で発表・討議できる喜びに関するもの183件」「対面学会に対する期待感に関するもの141件」「学会での他者との出会いに関するもの137件」「(自身が)学会に参加できないこと63件」「学会会場の盛り上がりに関するもの50件」「次年度の学術大会に対する期待など21件」「学会終了後のアーカイブ配信に対する期待18件」「会場で会いたい人に会えなかったことなど11件」「対面学会に対する戸惑い6件」に分類された。【考察】対面学会である#JSNPT2022の頻出語句には、学術大会において他者との直接的な交流に期待する参加者が多く発信したことが影響していると考えられた。

Information

Book title

第21回日本神経理学療法学会学術大会

Pages

379

Date of issue

2023/09/07

Date of presentation

2023/09/10

Citation

中谷 智生, 田口 潤智, 松下 光範, 森野 穣. オンライン学会と対面学会参加者の発信内容の特徴の分析 ―Twitter データにおける頻出語句の比較―, 第21回日本神経理学療法学会学術大会, No.P36-7, pp.379, 2023.