Abstract
本研究の目的は視覚障碍者に対して触感を用いて直観的に表情を伝達するため,表情と触感の対応関係を明らかにすることである.五感の表現を用いて他の五感の表現を形容する共感覚的表現に着目し,共感覚的表現が表情と触感の対応における間接的な要因であると仮説を立てた.本稿ではその仮説を検証するため,怒り,嫌悪,恐怖,喜び,悲しみ,驚きの6種の表情と軟,温,乾,冷,湿,熱,硬,凸,痛の9種の触感を含む共感覚的表現の対応関係の調査を行った.その結果,怒りの表情と「冷,硬,凸,痛」,嫌悪の表情と「硬,凸,痛」,恐怖の表情と「硬,凸,痛」,喜びの表情と「軟,温」,悲しみの表情と「冷,湿,痛」,驚きの表情と「乾,熱」の対応が各々確認された.
Information
Book title
情報処理学会研究報告
Volume
2023-HCI-203
Pages
1-8
Date of issue
2023/05/24
Date of presentation
2023/06/01
Location
東京都文京区(東京大学山上会館)
Keywords
触感提示 /Citation
樋口 友梨穂, 田中 瑠彗, 松下 光範. 触感に関わる共感覚的表現と基本6感情の対応関係の検証, 情報処理学会研究報告, Vol.2023-HCI-203, No.28, pp.1-8, 2023.
Source URL