Abstract
理学療法プログラムの立案における検査の1つに動作分析が挙げられる.動作分析で,理学療法士は自らの経験に基づいて患者の動作を観察するため,動作分析のテキストには,経験に基づく知識が多く含まれる.そのような知識を表出し,知識同士を関係付けることが可能になれば,客観性の担保やベストプラクティスの共有につながり,理学療法士が動作分析を行う際の一助となる.しかし,動作分析のテキストには,言語的・意味的あいまいさが多分に含まれるため,計算機による知識の画一的な表出は困難である.この問題に対して,先行研究では動作分析における知識の最小単位(PBPU:Problem Based Physiotherapy Unit)を定義し,動作分析のテキスト内のPBPUを因果関係に基づいて紐づけることが理学療法士の観察能力や論理構成力の把握に対して有効であると示唆された.しかし,PBPUの抽出作業は人手で行う必要があるため,膨大な作業時間を要する.本研究では,この課題を解決するためにPBPUをルールベース手法によって機械的に抽出することを試みた.その結果,半数程度のPBPUが自動抽出可能であることを示した.
Information
Book title
2023年度人工知能学会全国大会(第37回)論文集
Date of issue
2022/05/19
Date of presentation
2023/06/06
Location
熊本県熊本市(熊本城ホール)
Keywords
理学療法支援 /Citation
櫟 力輔, 松下 光範, 堀 寛史. ルールベース手法による動作分析テキストからのPBPUの自動抽出, 2023年度人工知能学会全国大会(第37回)論文集, No.1M5-GS-10-03, 2022.