研究報告

クリニカルリーズニングにおける部分的支援の有用性に関する検討

Abstract

クリニカルリーズニングは,自律した理学療法士を目指す上で重要な要素とされており,プロセスの一部である統合と解 釈は,思考過程が言語化される重要な項目である.初学者の推論過程においては確証バイアスが生じやすく,初期情報か らあらゆる可能性について想起できないことが課題とされている.そこで,急性期病院に所属する1-3年目の理学療法士計13名に対して3段階のアンケート調査を行った.1段階目は診断名が記載さ れた模擬処方を確認し,理学療法を提供する上で必要な情報収集項目,検査項目の列挙を行う.2段階目は選択された情報, 検査結果を提示した上で統合と解釈を記載し,問題点抽出,目標設定を行う.3段階目では被験者の未選択情報と検査結果 の優先順位が明示された支援シートを提供し,2段階目と同様に統合と解釈の記載,問題点抽出,目標設定を回答する.これら2,3段階目で記載された統合と解釈文を基準化されたルーブリックとチェック項目により採点し,部分的支援の効果 に関する検討を行った.

Information

Book title

第11回日本理学療法教育学会学術大会抄録集

Date of issue

2022/11/05

Date of presentation

2022/11/05

Location

オンライン

Citation

吉田 龍洋, 前 宏樹 , 堀 寛史, 松下 光範. クリニカルリーズニングにおける部分的支援の有用性に関する検討, 第11回日本理学療法教育学会学術大会抄録集, No.O-IV-4, 2022.