論文誌

Twitter と USTREAM を活用するイベントコミュニティを対象としたインタラクション分析

Abstract

本研究の目的は,イベントにおいてTwitterやUSTREAMといった即時性の高いソーシャルメディアを利用することが,そのイベントのコミュニティの形成・維持にもたらす影響について明らかにすることである.近年,共通の関心や興味に基づいて人々が自発的に開催する勉強会やカンファレンスなどで,TwitterやUSTREAMといったリアルタイム性の高いWebサービスを利用してオンラインコミュニケーションを行うケースが増加している.本稿では,このようなイベント開催時にTwitterを介して行われる参加者同士のインタラクションの調査,ならびにそれを補完するアンケート調査を行い,このようなソーシャルメディアを利用したイベントを取り巻くコミュニティの特徴について分析を行った.その結果,(1)従来のオフラインだけのコミュニティには見られない立場を超えたインタラクションが観察され柔軟なコミュニティが形成されていること,(2)会場だけでなく遠隔地から上記のサービスを利用して参加するユーザの中にも情報伝播のhubになる人物が存在すること,(3)参加者の流動性がイベントの継続において重要であること,という知見が得られた.

Information

Book title

情報処理学会論文誌

Volume

54

Pages

2276-2287

Date of issue

2013/09/15

Citation

白水 菜々重, 松下 光範. Twitter と USTREAM を活用するイベントコミュニティを対象としたインタラクション分析, 情報処理学会論文誌, Vol.54, No.9, pp.2276-2287, 2013.