Abstract
高齢社会における高齢者の自立した生活の支援に向けて医学的リハビリテーションの専門職である理学療法士の育成が求められている.理学療法士は,身体的障害により生活機能に支障をきたした患者に対して,リハビリテーションを計画・実施し身体機能の改善を支援する.質の高い理学療法を行うには臨床経験によってのみ獲得される実践知が必要となるが,理学療法における実践知の熟達者から初学者への共有は困難である.そのため,実践知を認知した者あるいは無自覚のうちに活用することができる者のみが成長していくような各自のセンスに委ねられることになっている.しかし,理学療法士の現状は,若年齢層の割合が増加しており,実践知を活用できる熟達者が不足していることから,
(1)熟達者から実践知を表出し,(2)それを共有する枠組みを作成し,(3)初学者の教育支援に活用することが喫緊の課題である.
本研究では,理学療法初学者の教育支援への活用を目的とした実践知を表出・共有する枠組みについて検討し,その過程における実践知の構造化および可視化を行うことで,この課題の解決を試みる.
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Information
Book title
2021年度関西大学大学院総合情報学研究科修士論文
Date of issue
2022/02/14
Date of presentation
2022/02/17
Keywords
理学療法支援 /Citation
宮本 誠人. 理学療法初学者の支援を目的とした実践知の獲得と共有に関する研究, 2021年度関西大学大学院総合情報学研究科修士論文, 2022.