Abstract
本研究では,視覚的乾湿感の変化を用いた情報提示システム 「Wet Display」 を提案する.視覚的乾湿感とは,雨が降ったときの道路に見られるような,表面が濡れることによって生じる色調の変化である.提案するシステムは,この現象を情報提示に利用したものであり,水槽のような小さなセルをマトリクス状に配し,それぞれのセルに透明アクリル板や黒色ゴム板の欠片でできた擬似アスファルトを敷き詰めている.このセルに水が蓄えられると乾湿感が変化する.各セルの保水/排水を制御することで,水が蓄えられたときに素材の表面にパタンを描くことができる.本稿では,5×5 のセルで構成されたプロトタイプシステムを作成し,それを用いて (1) 排水時の色調変化の時間的推移,(2) 排水性能,(3) 光源の強さと視認性の関係,(4) 有効視野角,に関する実験を行い,ディスプレイとしての利用可能性を検証した.
Information
Book title
情報処理学会研究報告
Volume
2013-HCI-154
Pages
1-6
Date of issue
2013/07/29
Date of presentation
2013/08/06
Location
神奈川県足柄下郡箱根町(箱根湯本温泉 湯本富士屋ホテル)
Citation
束川 卓也, 松下 光範. Wet Display: 視覚的乾湿感を用いた情報提示システム, 情報処理学会研究報告, Vol.2013-HCI-154, No.10, pp.1-6, 2013.
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