予稿集

情報密集地域における情報識別性の向上を目指した提示手法の検討

Abstract

本研究の目的は,視覚情報が過剰に存在する環境下において,不要な情報を低減させることで識別性の向上を目指した情報提示手法の実現である.都市の発展に伴い,広告や看板といった視覚情報が環境中に多く存在するようになっている.これらの視覚情報はその都市空間における人々の活動や判断に資する反面,繁華街などの情報密集地においては情報過多によって人々の認知負荷を増大させ,特定の情報を探索する際にはその行為を阻害してしまう.このような問題を解決するため,求めている看板や建造物以外の情報を目立たなくすることによって求めている情報の識別性を向上させ,知覚しやすくする手法を提案する.本稿では,不必要な情報を目立たなくする一連の情報提示手法を “減算型の情報提示”,情報を重畳することで必要な情報を目立たせる一連の手法を “加算型の情報提示” と位置づけ,これらの手法の効果について比較するとともに,減算型の情報提示の可能性と問題点について検討する.

Information

Book title

情報処理学会研究報告

Volume

2013-HCI-154

Pages

1-6

Date of issue

2013/08/05

Citation

藤田 一秀, 山本 真也, 篠木 良, 松下 光範. 情報密集地域における情報識別性の向上を目指した提示手法の検討, 情報処理学会研究報告, Vol.2013-HCI-154, No.3, pp.1-6, 2013.